民事(家族)信託〜家族と共に考える未来の幸せ〜


ユアサイド行政書士法務事務所(千葉県千葉市)


 @ 遺言代用信託

 A 障がい者福祉(親無き後)信託

 B 愛玩動物(ペット)信託

遺言系信託


@ 遺言代用信託

 この信託の方法は、信託法第90条を基にしたものです。
 委託者の死亡の時(又は死亡の時以後)に、受益者が受益権を取得する内容を定めた信託になります。

 委託者の生前は、委託者が受益者となる内容にしておき、委託者(兼受益者)の死亡後に受益者を変更して、最終的には、帰属権利者に財産を引き継ぐという形にします。
 そのような事から、遺言代用信託という表現をします。

 遺言の場合には、遺言執行者がいる場合でなければ、相続人の協議で遺産分割の方法を決めなおす事も可能なので、遺言者の意思(遺志)が変更されてしまう可能性があります。
 しかし、信託は「契約」であるため、契約に定めた内容以外での財産の引き継ぎがなされる事はありません。
 ただし、受益者が放棄する場合はありますので、三次受益者等を定めておくなどの対策は必要になります。


A 障がい者福祉(親無き後)信託

 この信託の方法も、遺言代用信託と同様の方法で考える事ができます。

 ただし、こちらの場合には、単に財産を引き継ぐ形(受益権に基づく財産の提供)では、障がいを持つ子等は財産をどうして良いのか分からないという状態になりえます。
 そこで、委託者の生前は委託者が受益者(障がいのある子と共になる場合もあり)となる内容にしておき、委託者(兼受益者)の死亡後には、障がいのある子の後見人や福祉施設に対して必要な費用の支払いがなされるように定めておきます。

 また、この流れをスムーズに行えるよう、任意後見契約を締結しておく形にします。


B 愛玩動物(ペット)信託

 愛玩動物(ペット)は、残念ながら相続人にはなれません。
 なので、遺言ではペットに財産を残してあげる事ができません。
 (もちろん、ペットが直接財産を貰っても使えませんが。)
 
 では、自分が死亡した後のペットに最期まで幸せに生きてほしいと考える時にどうするか?
 そこで、愛玩動物(ペット)信託を考える事ができます。

 当該ペットを信頼できる人に託し、その人に対し、ペットのために使う事を目的として受益権を設定します。
 (この場合、ペットは財産として遺贈する形をとります。)

 信託以外の方法では、負担付贈与という形も考える事は可能ですが、ペットを育てる人と1対1の内容である事、財産を一括で渡す形になる事から、第三者(受託者)が介入し、定期的な財産の提供が出来る形をとる事ができるため、よりペットを安心して託せるのは、愛玩動物(ペット)信託だと思います。